− R265 田代ヶ八重 −

 一昔前の国道265号線、田代ヶ八重付近を知っている、又は走ったことがある人は、あまりいないのではないでしょうか。

 西米良村から須木村に入ったとたんに未舗装道、 いや、完全に林道と言ったほうが適切な表現。

 幅員は小型ジープ1台分しかなく、もちろんガードレールなどありませんでした。

 
その頃の状況を本来の国道265号線と表現するなら、現在の国道265号線は余りにも快適すぎます。

 今後整備されすぎて、普通の山奥の国道になってしまったら多少なり残念です。

 行くのもためらう様な山奥の秘境国道のままでいて欲しいと思うのは、私だけでしょうか。。?



最終更新 H15.4.6


 現在はダムのおかげで、山奥にはとても似合わないような道路が整備されています。

 旧道は、吸い込まれるように若干の距離を残して完全にダム湖の湖底へ。。。。 今ではその姿も、僅かしか見ることが出来ません。





 旧道の入り口は、西米良村から須木村方面へ丁度、道路の幅員が広がるすぐの所にあります。

 入り口は、ガードレールが開いていますので、楽に入ることが出来ました。

 奥のコーナーを曲がると、昔働いていたガードレールがひっそりと。。

 ダムが満水の時は水の中に沈む場所なのでかなり老くなっているみたいです。  路面はさほど悪くはないのですが、とにかく草木が凄い。




 いやですこの感じ、先へ進むのをためらいそうな状況。

 晴れていなければ、まず先には進まないでしょうね。

 だって、出てきそうで怖いもん!! (>_<)
 見てのとおりの流木の山です!

 トライアル車だったら先に進めそうですが、いかんせんタイヤ
 
 径の小さなKSRではここまで。

 この後、うしろに気配を感じながら、そそくさとこの場を去りま

 した。。。。。 あー怖かった (−−;



(写真左)


 再びR265に戻って、道路上から撮影しています。

 
これこそが、悪名高い国道265号線といわれていた頃の、本来の路線です。



(写真右)

 ちょっと解りにくいでしょうが、線に沿って旧道が走っています。 

 最終的には、写真の下の方中央の、水から出ている木のように次第にダム湖底に沈んでいっています。

 水が無いとき、また会えるかもしれません。
  (右写真にマウスをあわせると、H15.4.6現在の拡大写真が見られます。)



 記憶の中の田代ヶ八重付近の状況は、幅員は上記写真のとおり、路面はまさに林道そのもので、轍が若干深く、

 木々は少なく、ダム湖の底付近までは太陽の日差しの中を走った記憶があります。 


 そこから先は木々が張り出し、鬱蒼としたフラットな川沿いの道(未舗装)を進み、現県道144号交点手前で橋を

 渡ってやっと舗装道路となり、坂を上って県道144号交点に到達したと記憶しています。

 林道の区間は、たぶん1Km程度だったのでしょうが、それでもこのような山奥でガードレールも無く、誰もいない

 状況(ジープがすれ違いで1台いましたが)では非常に長く感じました。


 懐かしいかな、昭和60年の話です。



 今から思うに、未舗装区間はほぼ現在の田代八重ダムの湖底に沈む区間と一致しておりました。

 田代八重ダムの事業計画は昭和46年から始まっていますので、未舗装区間は将来的にダム湖に沈むであろう

 ということを前提において、舗装化しなかったのかな。。。。。 などと考えていますが。

 いろいろと憶測をするのもまた楽しくあります。





水中に沈む道路。



 こういう形で昔の道路の名残を見ることは、少ないのではないでしょうか。

 ダム建設の時には、資材物資や人を運ぶために、一生懸命働いた道路です。 あらためて、ご苦労さまでした。



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